ドローン 2018 7 1

書名 「ドローン」がわかる本
著者 I/O編集部  工学社

 ドローンについては、論点が多いので、
まず何から始めましょうか。
 最初は、経済や経営の話から始めましょう。
アメリカには、「GoPro」というメーカーがあります。
 この会社は、動画を撮影するカメラとアクセサリを製造する会社で、
このカメラは、どのように使うかというと、
以下のような使い方が提案されています。
 自転車のヘルメットにカメラを取り付けて、景色を撮影する。
あるいは、登山する時に、ヘルメットに取り付けて、
登山の風景を撮影する。
 「GoPro」は、優れた会社ですが、
「株価は低迷中」という記事を読んだことがあります。
 私の記憶が正しければ、以下の理由だったと思います。
「GoPro」は、自社のカメラを搭載した「ドローン」を発売したが、
うまく行かなかったという。
 このような経営判断は、正しかったと思います。
自社製品を有効に活用できる分野へ進出したことは、
経営判断としては、間違いがなかったのです。
 しかし、ドローン市場には、
圧倒的な勝利者で支配者がいたのです。
それは、中国のメーカーで「DJI」という会社です。
この会社は、低価格で優秀な製品を作るので、
誰も勝つことはできなかったのです。
 次は、法律の話をしましょう。
ドローンを飛ばせる場所は、どこか。
結論から言うと、飛ばせる場所は、ほとんどないということになります。
 ドローンは、「航空法」の規制対象です。
航空法が定める「飛行禁止区域」は、以下のとおりです。
空港などの周辺の空域
地表や水面から150m以上の高さの空域
人口集中地区の上空
 以上が航空法の規制ですが、
私が考えるのに、民法上の規制があると思います。
私有地及び公有地の上空。
土地の所有権が上空何メートルまで及ぶか知りませんが、
所有者に許可を求める必要があります。
 こうしてみると、ドローンを飛ばせる空域は、
全くないことになります。
 そこで、最近では、体育館のような施設を借りて、
室内でドローンを飛ばして楽しむということがあるそうです。
 それでは、ドローンは使い物にならないか。
いや、産業用では大いに役立つと思います。
 農家が自分の「田んぼ(水田)」の作物を観察するに役立ちます。
稲作の田んぼになると、広大な面積があり、
農道から観察しただけでは、水田全体の様子がわかりません。
農家としては、鳥になりたいと思ったことが必ずあるはずです。
 ドローンを使えば、水田全体を観察でき、
作物の発育状態をチェックすることができます。
 もうひとつ書きましょう。
航空法で、鉄道の駅舎と線路の上空を飛行禁止にすべきです。
鉄道は、見かけによらず「精密設備」だからです。
 もちろん、鉄道会社が線路を点検するのに、
ドローンは役立つと思います。






























































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